※Amazonのページで紹介しているビデオテープ・DVD・ブルーレイ等のソフトは、日本語吹替え音声を収録していなかったり、このページで紹介しているものとは異なるバージョンの日本語吹替え音声を収録している場合もありますので、ご購入等の際はご注意ください。
赤(真面目なリーダー)=キャプテン・アメリカ!
青(斜に構えた二枚目)=アイアンマン!
黄(力持ちの大男)=ハルク!
ピンク(紅一点の美女)=ブラック・ウィドウ!
緑(若き熱血漢)=マイティ・ソー!
…おお、思いつきでゴレンジャーと並べてみたらピッタシ当てはまるではないか!色は違うけど!…と思ったらホークアイが抜けちゃった。ま、もともと一人多いんでゴメンね。ちなみに司令官のニック・フューリーはキャラの立ち方からして、『太陽戦隊サンバルカン』の嵐山長官(岸田森)ですか。
かつて神の国を追われた邪神ロキが、強大な軍団を率いて人類に宣戦を布告。地球滅亡の危機に、秘密組織シールドのニック・フューリー長官は、かつて正義のために闘ったヒーローたちを「アベンジャーズ」として招集する。自ら開発したパワードスーツをまといアイアンマンとして戦う、億万長者の天才発明家トニー・スターク、70年の眠りから覚めた伝説の戦士キャプテン・アメリカ、神々の国アスガルドから追放された王の息子ソー、怒りにより巨人ハルクに変身する科学者ブルース・バナー、女スパイのブラック・ウィドウ、エリートエージェントで弓の達人ホークアイ。それぞれの戦いで心に傷を負っていた彼らは、一度はチームとして戦うことを拒むが……。
毎度アメコミ映画を語るのに和製特撮ヒーローものをマクラに振るのは決して筆者の歳のせい(だけ)ではなく、物語の見せ方がそもそも同じなのですね。予告編にもあった、アベンジャーズが勢ぞろいして背中合わせに円陣を組むシーン(上記スチル参照)。キャメラがぐるっと廻りこむ中で各々がカッコよく武器を構え直したりしてキメのポーズを取る、まあ名乗りこそ上げないけど、これがまんまゴレンジャーなのですよ。昭和の戦隊もの、ひいては歌舞伎の『白波五人男』あたりから受け継がれてきた「勢揃いして見得を切る」というケレンの美学。大向こうから声のひとつもかかろうというものです。よっ!マーヴェル屋!
物語は、ニック・フューリー長官(サミュエル・L・ジャクソン…関係ないけど「・L・」って顔文字みたいだな)がヒーローたちを集めてアベンジャーズを結成するまでが前半。歴戦の勇者たちを一人ずつスカウトしていくという、まるで『七人の侍』のような…と思ったら、監督のジョス・ウェドンは本作を撮るにあたって『七人の侍』と『特攻大作戦』を参考にしたとのこと。分かってるじゃん、ジョス(笑)。
そして後半はアベンジャーズ対悪の軍団の大激戦!前代未聞のスペクタクルが3D画面いっぱいに展開します。となれば、ここは吹替え版の出番。これまで主要キャラを演じてきた藤原啓治、中村悠一、三宅健太の各氏はもちろん、新たに竹中直人、米倉涼子、宮迫博之といったバラエティに富んだ顔ぶれが参戦します。全米を熱狂の渦に巻き込んだ超大作を、ぜひ吹替え版で体験してください。
…しかしここで問題が。「これって出てくるキャラの過去作品、全部見てないとわからないんじゃないの?」…と疑問をお持ちの向きもいらっしゃいましょう。もちろん見ているに越したことはないですが、そんな時間もないし、と仰る方のために、前説をさせていただきます。題して
ニック・フューリーご隠居:
「ああスターク屋さん、暑い中ご足労だったね。なに相談てぇのは他でもない、先だって大店のアスガルド屋でひと騒動あっただろ。次男坊のロキ公がオーディンの大旦那にたてついて勘当を喰らったてぇ話。ロキ公の奴、あれで飛び出してったっきり音沙汰がないと思ってたら、与太者を集めて意趣返しに来るてぇ噂なんだ。そうなると事はアスガルド屋さんだけじゃあ収まらない、町内の一大事だてんで、お前さんに来てもらったわけさ。
本当ならこんなときに頼りになるのは蜘蛛屋敷のピー太郎なんだが、こないだお屋敷町にトカゲの化けモンが出たってんで、お上に呼ばれて退治に行っちまっててな。アスガルド屋じゃあ兄貴のソー衛門が、身内の不始末は俺が収める、ってトンカチ振り回して息巻いてるんだが、どう考えても一人じゃ分が悪い。そこで力を借りたいてぇわけさ。もちろんお前さんだけに頼もうてんじゃないよ、こっちでも何人か助っ人を呼んであるんだ。
あっちの座敷にむつかしい顔して控えてる先生がいるだろ、赤と青の派手な裃の。あちらが人呼んでメリケン大将。仇名と格好は妙ちくりんだがな、なんでも偉いお侍だそうだ。なんで鍋のふた構えてるんだって?ありゃ鍋のふたじゃなくてシールドてんだよ。
その頭の上で天井にへばりついてる忍者装束の別嬪さんが、後家蜘蛛のお黒。伊賀の里から来たくの一なんだが、かわいい顔して武道の達人だ。お前さんの女好きは知ってるがね、下手にちょっかい出すと肘鉄砲くらいじゃ済まないよ。
そんで隅っこにいる目つきの悪いのが鷹の目の矢七。弓を使わせたらちょいとしたもんなんだが、今ひとつ華がなくてな、主役を張れる玉じゃあないんだ。本人もそこんとこを気にしてて、どうせ俺はアンギラスだよ、なんてぇわけの分からない愚痴をこぼしてるらしいが、まあ腕は確かだ。
それから、庭先で犬に向かって吼えてる大男がいるだろ。あれが千人力のハル公。腕力はたいしたもんだが、頭に血が上ると暴れて手がつけらんなくなるから気をつけてな。なんで緑色してるかって?さあね、おおかた草餅でも食いすぎたんだろ。
さ、ここまで役者が揃ったんだ、後はスターク屋の二代目、お前さんがいりゃあ鬼に金棒だ。聞いた話だと、お前さん相変わらず羽振りがよくて、毎晩のように向島の料亭に芸者を揚げてどんちゃんやってるそうじゃないか。そんなお大尽遊びができるのも町内が平穏無事だからだよ、喧嘩が始まっちゃあ商売どこじゃないだろ。ここはひとつ自慢の鎧兜を着込んで、いっちょ助けてやっちゃあくれないか。
…そうか、引きうけてくれるかい!じゃあそういうことで決めちまうよ、ひのふの、みっ!と」
…さあこれで予習は完璧!で、よろしければ後日テレビで放映されるときに、上記の口上を前枠に付けたりすると、視聴者には親切じゃないでしょうか。テレ東さん、是非御検討ください(と、ダークボさん↓にロングパス。届くか?!)
原点。
う~み~は~広い~な、大きいなぁ~…なんつって。来たー! 来ましたー!! 夏が来たー!! 蚊も出たー! ひぇ~。いやぁ~暑い! HOT! 太陽ギラギラ祭り!! 今年はいつまで続くやら…。うひゃ~それにしても痩せねぇ~(心の叫び)
さて、今月の1本目は、1993年の
母親に捨てられ、孤児院に入れられてしまう少年、ジェシー。同じく母親から引き離され、一人ぼっちのシャチ、ウィリー。この“1人と1匹”の出会いが織りなす感動作。
ある夜、ジェシーは孤児院から脱走し水族館に忍び込んだ。シャチの水槽に落書きをしていたところを警備員に保護され、里親グレンとアニーのもとへ引き取られることになる。しかしジェシーの心は閉ざされたまま。
水槽の落書きを消すために水族館に通うジェシーは、誰にも懐かないシャチのウィリーと再会する。
ある日、ジェシーの吹くハーモニカに心を寄せたウィリー。さあ、ジェシーとウィリーの友情の始まりだ。深い信頼のもと、芸を身につけていくウィリー。だが、水族館のオーナー、ダイアルと支配人のウェイドの悪巧みを知ってしまった。そこでジェシーは…
ふきカエキャストは、
ジェシー(ジェイソン・ジェームズ・リクター) 藤田大助さん、
女調教師レイ(ロリ・ペティ) 田中敦子さん、
グレン(マイケル・マドセン) たかお鷹さん、
アニー(ジェイン・アトキンソン) 藤生聖子さん などがアテられています。
ちなみに、ウィリー役を演じているシャチは、ケイコさんといいます。主題歌は、今は天国にいるマイケル・ジャクソンの“Will You Be There”です。
さあ、2本目はガラッと変わって不朽の名作、1973年の
ホラー作品でありながら、アカデミー脚本賞受賞しています。
イラクでの発掘調査をしていたメリン神父は、悪霊パズズの像を発見。それは、十年前にアフリカで彼と闘った悪霊であった。よみがえったパズズは、アメリカに住む少女リーガンに憑りつく。その声は邪悪な響きを帯び、形相も豹変、日増しに荒々しくなる言動。そして、ある殺人事件が…。
母クリスは、娘のリーガンの悪魔祓いをカラス神父に依頼。カラス神父はメリン神父と共に、リーガンから悪霊を追い払うため壮絶な戦いに挑むのであった。
ふきカエのキャストは、
リーガン(リンダ・ブレア) 柚木涼香さん、
クリス(エレン・バースティン) 竹村叔子さん、
カラス神父(ジェイソン・ミラー) 菅生隆之さん、
メリン神父(マックス・フォン・シドー) 石森達幸さん、
パズズの声を磯辺万沙子さん、と皆様大熱演!!
さあ、皆様もあの恐怖のスパイダーウォークを観てみませんか?
今回はいきなり番宣から…すみません。
8月7日(火)夜9時~のBSジャパン「火曜ロードショー☆」は、ポール・バーホーヴェン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『トータル・リコール』(1990年作品)をお送りします。
ご存知、フィリップ・K・ディックの短編「追憶売ります」を原案に、とんでもないスケールに膨らませて映画化した、火星を揺るがす超弩級SFアクション。
今回は4月に放送した『エグゼクティブ・デシジョン』と同様、かつて「日曜洋画劇場」の拡大枠で制作されたふきカエを、久々にロングバージョンでオンエア! シュワはもちろん玄田哲章さん。レイチェル・ティコティンは弥永和子さん、そしてシャロン・ストーンは小山茉美さんです(余談ですが、前回ご紹介した『レア 魔性の肉体』のセクシーなエリザベス・シューは、このシャロン・ストーンのイメージで小山さんにお願いしました)。
美女から強烈なキン蹴りを食らったシュワちゃんの苦悶の表情、玄田さんの呻きをお楽しみください(笑)
日曜洋画版『トータル・リコール』は、悪役のふきカエもお見事。憎たらしいロニー・コックスは中村正さん、そしてド憎たらしいマイケル・アイアンサイドは羽佐間道夫さんです。
中村正さんと言えば、子供の頃夢中で観ていたTV「奥さまは魔女」のオープニングナレーションに憧れ、いつか仕事でご一緒したいという願いが、以前この「ふきカエレビュー」でご紹介した『アラビアのロレンス』のホセ・ファーラー役で叶いました。
また、テレビ東京で新録した『ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ』の現場を見学(担当外だったので…)した際に忘れ難かったマイケル・ケイン役を、再び中村正さんにお願いできないかとずっと機会を伺っていたのですが、実に7年を経て、「木曜洋画」の『ウォルター少年と、夏の休日』でようやく実現。これが自分にとって最後のふきカエの現場になりました…この時の思い出は、以前こちらに書きましたので、よろしければ。
(ちなみにマイケル・ケインは、公開中の超大作『ダークナイト ライジング』にも出てますが、こちらのふきカエは小川真司さんですね。ケインのふきカエと言えば、過去には小林修さんも持ち役とされてましたが、小林さんは昨年亡くなりましたね…合掌。)
一方、羽佐間道夫さんは、数々の名仕事はさておき、自分にとっては、テレビ東京入社当時に放送していたTVシリーズ「俺がハマーだ!」のスレッジ・ハマー刑事(デヴィッド・ラッシュ)が最大のインパクト。
やはり一度お仕事したいと思いながらもなかなか機会がありませんでしたが、「木曜洋画」であの『JAWS ジョーズ』を放送することになった際、どうしても羽佐間さんのロイ・シャイダーが聴いてみたくなって、新録を敢行しました。気合い入れまくりで準備しておきながら、都合でアフレコに立ち会えなかったのが痛恨の極みでしたが…完成した羽佐間シャイダーは、期待通りの絶品でした。
すっかり取りとめのない話になってしまいましたが…
8月10日(金)にはコリン・ファレル主演のリメイク版(これも超大作ですね)が公開されますが、ぜひこの機会にオリジナル版『トータル・リコール』を予習・復習してください!
ついでに、少々フライングですが番宣を。
9月4日(火)の「火曜ロードショー☆」は『トランスポーター』をお送りする予定です。BSジャパンでは過去に字幕版で放送したことがありますが、今度はふきカエで行くぜ!
それと『エグゼクティブ・デシジョン』は、8月23日(木)の深夜に再放送します。「日曜洋画」版の名ふきカエをロングバージョンで観られるチャンスはこれが最後かもしれないので、ぜひチェックしてください。
[作品画像はAmazon.co.jpより]