外国映画をこよなく愛し、数々の吹替えの制作現場に携わり、音声業界でも名うてのふきカエ愛好家である吉田プロデューサーと長谷川マネージャーとMr.ダークボ がぜひ観ていただきたい名作・秀作をご紹介!

※Amazonのページで紹介しているビデオテープ・DVD・ブルーレイ等のソフトは、日本語吹替え音声を収録していなかったり、このページで紹介しているものとは異なるバージョンの日本語吹替え音声を収録している場合もありますので、ご購入等の際はご注意ください。

♪タイムマ~シンに~お~ねがい~

Byサディスティック・ミカ・バンド。いやー、今聞いてもカッコいいよね、高中正義のギターがさー、とかそういう話ではない。今月ご紹介する作品を二本選んだら、奇しくも「タイムトラベル」という共通項があったという次第。
一方の主人公は200年の眠りから覚めた吸血鬼、もう一方は1969年へと遡る特務機関のエージェント。物語は違っても、強烈なキャラクターがいきなり異世界に放り込まれるという状況は同じ。H・G・ウェルズ原作『タイムマシン』の昔より、”時間旅行”はエンターテインメント界における永遠のテーマなのである。


『ダーク・シャドウ』

ダーク・シャドウ

(日本語吹替え版のスタッフ・キャストはこちら)


イギリスからアメリカに移り住んだ大富豪コリンズ家に生まれたバーナバス(ジョニー・デップ)は、魔女アンジェリーク(エヴァ・グリーン)によってヴァンパイアにされてしまった上に、生きたまま埋められてしまう。その後、ふとしたことで彼は200年の眠りから目覚めるが、コリンズ家はすっかり落ちぶれていた。バーナバスは、コリンズ家再建を末裔(まつえい)と成し遂げるべく、自らの父の言葉である「唯一の財産は家族」を胸に行動を起こす。


ジョニー・デップが盟友ティム・バートン監督と八度目(!)のタッグを組んだダーク・コメディ。元ネタはアメリカで六十年代にカルト的な人気だったソープ・オペラ”Dark Shadows”で、オタク少年だったバートン監督も当然ハマっていたとの由。
「二百年の眠りから目覚めたヴァンパイア」と聞けば禍々しいが、そもそも主人公バーナバスが呪いをかけられた理由が「ドラ息子のボンボンが女の子を振ったら相手が魔女だったから」という多分にワイドショー的なもので、演じるジョニー・デップも女難の相が出まくり。ということで、主役はむしろ彼を振り回す女優陣である。ミシェル・ファイファー、エヴァ・グリーン、ヘレナ・ボナム=カーターにクロエ・グレース・モレッツと、新旧女優の揃い踏みがなんとも眼福なゴシック・ホラー。必見。


『メン・イン・ブラック3』

メン・イン・ブラック3

(日本語吹替え版のスタッフ・キャストはこちら)


秘密組織MIB所属のエージェントJ(ウィル・スミス)とK(トミー・リー・ジョーンズ)は、日々異星人の取り締まりに追われていた。長年コンビとしてやってきた2人だが、Kの単独捜査をいぶかしんだJは直接そのことを彼に問いただす。だが、本人は全然聞く耳を持たず何の情報提供もしてくれない。次の日、本部でJはKを捜していたが40年以上も前に死亡していたと聞き、歴史を修正するため過去にタイムスリップすることに…


お馴染みの黒服軍団MIBも回を重ねること三作目。そもそもが「現代社会に”MIB対エイリアン”というオーバー・テクノロジーを持ち込んだ」ことで生じるギャップを売り物にしているこのシリーズで、さらに過去へタイムスリップするという多重構造が今回のテーマである。
現代のK(トミー・リー・ジョーンズ)の40年前を演じるのがジョシュ・ブローリン、というあたりがキャスティングの妙。日頃堅物で融通の利かない相方のトミー・Kに苦労している口八丁のウィル・スミスが、過去に戻っても相変わらずむっつり顔のジョシュ・Kとコンビを組む羽目になる。MIB二人の掛け合いの面白さは時代を超えても健在で、派手なSFXも楽しいアクション・コメディ。

大傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を筆頭に、『猿の惑星』から『タイム・アフター・タイム』、『時をかける少女』に『嵐を呼ぶアッパレ!戦国大作戦』と、タイムスリップ映画の秀作は枚挙に暇がない。加えて今回の舞台は69年~70年代。当時のアメリカはベトナム戦争が終盤を迎え、やれサイケだヒッピーだフラワー・チルドレンだと、世情がなにやら妙な方向にトンガりつつあった時代である。今から見てもちょっとヘンテコに見えるそんな時代に放り込まれたヴァンパイアや特務エージェントのアタフタぶりなど、想像するだけで楽しそうではないか。

もちろん二作とも日本語吹替え版が同時公開。『ダーク・シャドウ』では定番・平田広明氏のジョニー・デップに加え、豪華女性声優陣が共演。クリストファー・リー御大を『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに続いて家弓家正氏が演じているのが嬉しい。一方『メン・イン・ブラック3』のウィル・スミスはこちらも定番、江原正士氏のマシンガン・トークが炸裂。某缶コーヒーのCMで「宇宙人ジョーンズ」を吹替えている谷口節氏が、こちらではエイリアンを捕獲する役どころというのも、知っていればニヤリとできる豆知識である。


サディスティック・ミカ・バンド [DVD]

『サディスティック・ミカ・バンド [DVD]』
[画像はAmazon.co.jpより]

幸宏さんのドラムもカッコいいっすよ!

 

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毎週どこかで祭囃子が聞こえてくる下町の今日この頃。三社祭りも無事!?終わり、あとは私の地元、鳥越祭りを残すのみ!! いい歳こいて頑張る所存にございます。
そしてその頃には、うっとうしい梅雨のシーズン…。外に遊びに行きたいのに行けな~い、という皆様!! やはりそんな時こそ映画!! それしかないでしょう!!

I am Sam : アイ・アム・サム [DVD]

今回紹介したいのは、2001年の

『アイ・アム・サム』
[画像はAmazon.co.jpより]

です。
スターバックスで働くサム(ショーン・ペン)は、娘のルーシー・ダイヤモンド(ダコタ・ファニング)と幸せに暮らしていた。しかし、サムは知的障害の為、7歳程度の知能しか持っていなかった。ルーシーは、そんな父の知的能力を追い越してしまう歳に…。娘と同等の知能であるサムの、父親としての資格が問われ、ルーシーは施設に預けられてしまいそうになる。
サムは法廷で闘う決意を固め、敏腕弁護士のリタ(ミシェル・ファイファー)に依頼。そして法廷での論争へ。証言台に立つ、やはり知的障害を持つ友人や外出恐怖症の隣人アニー(ダイアン・ウィースト)に助けられ、その中でますます深まるサムとルーシーの親子愛にホロリ。
ビートルズのカバー曲にのせ、2人の行く末は…。

ふきカエは、サムに山路和弘さん、ルーシーに金田朋子さん、リタに塩田朋子さん、アニーに翠準子さんとちょっぴりほろりと温かい気持ちを誘います。

舞台となるのはスターバックスの誕生の地、シアトル。とても素敵な街です。
そしてシアトルといえば、マリナーズ!! ムネリンがんばれ! イチローがついてるぞ!!

 

シザーハンズ<製作15周年 アニバーサリー・エディション> [DVD]

2作目は、1990年

『シザーハンズ』
[画像はAmazon.co.jpより]

ある孤独な発明家が作り出した人造人間のエドワード。しかし発明家は、エドワードに最後の作業、「人の手を付ける」直前に突然この世を去ってしまった。
両手がハサミのエドワード。一人孤独に過ごす丘の上の古城を訪ねた、化粧品セールス・ウーマンのペグは、彼を家に連れて帰ることに。町に降りた彼は、両手のハサミで庭師やトリマーさながらに大活躍。一躍人気者に。そして、ペグの娘キムに恋をする。しかし、ある出来事が再びエドワードを悲しみの中へ…。

ふきカエは、エドワード(ジョニー・デップ)に塩沢兼人さん、ペグ(ダイアン・ウィースト)に鈴木弘子さん、キム(ウィノナ・ライダー)に玉川紗己子さん、キムの恋人!?ジム(アンソニー・マイケル・ホール)に堀内賢雄さん、発明家(ヴィンセント・プライス)に大木民夫さんというベテラン人満載の作品。

 そして、言わずと知れたジョニー・デップとティム・バートン監督との出会いの作品です。
さあ、『ダーク・シャドウ』を観に行った貴方、これからの貴方も是非この1本をご覧あれ!!

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『シュワルツェネッガーと言えば…』

番組終了から3年経っても、いまだに「木曜洋画劇場」を引きずってる俺ですが、そんな俺をさらにトラウマに追い込もうというのか、テレビ東京「午後のロードショー」のプロデューサー陣は、このところ<○月の木曜日は○○!>という特集ラインアップを繰り出しています。
毎週月~木曜のお昼に連日放送している同番組で、木曜日だけは“今月のスター”の主演作が登場するという趣向で、去る4月はメル・ギブソン、続く5月はスティーブン・セガール。そして6月は真打ち登場、アーノルド・シュワルツェネッガーです。
7日(木)は、人間や宇宙人と闘い尽くしたシュワがついに悪魔と闘う『エンド・オブ・デイズ』
14日(木)は、この夏のリメイク版公開も楽しみなSF大作『トータル・リコール』
21日(木)は、後に政治家になるとは想像もしなかった頃のシュワが「赤の広場」に立つ『レッドブル』

コマンドー (ディレクターズ・カット) [DVD]

そして28日(木)は…みんな大好き、ある筋では異常人気のあの『コマンドー』が、ついに「午後ロード」に降臨しますよ!

シュワルツェネッガーの声のふきカエと言えば、やはり玄田哲章さんですね(『コマンドー』や『プレデター』などの屋良有作さんも素敵ですが)。
「木曜洋画劇場」でもシュワ作品はよく放送しましたが、どれも他局のリピートだったので、1本くらいは玄田シュワを作ってみたくて、『ターミネーター』(第1作)を地デジ用のハイビジョンで新録しました。

ターミネーター [DVD]

テレビでは長らく、大友龍三郎さん(ターミネーター)、田中秀幸さん(カイル)、戸田恵子さん(サラ)のトリオで親しまれてきたのを、玄田さん、小山力也さん、松本梨香さんに一新。旧バージョンのファンからは不満の声もありましたが、やはり玄田シュワの「また来る。」(I’ll be back.)はさすがの安定感でしたね。
ただ、この時のターミネーターは、とにかくセリフが少ない…。無口なサイボーグだからこそ、オーストリアなまりが抜けないシュワ氏の当たり役になったわけですが、ふきカエる個所は数えるほどしかなく、現場では玄田さん、「ギャラ泥棒」って呼ばれてました(笑)
(ちなみに、俺が番組を離れた後に放送された、ザ・ロック主演の『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』にはシュワ氏が一瞬カメオ出演してますが、木曜洋画チームはこのたった1つのセリフ「楽しめよ。」にもしっかり玄田さんを起用…正真正銘のギャラ泥棒でした(笑))

木曜洋画劇場『ターミネーター』台本

木曜洋画版『ターミネーター』は、メインの3人以外も内海賢二さん、内田直哉さん、雨蘭咲木子さんなど豪華キャストですから、機会があったらぜひご覧ください。そう言えば、当時新婚ホヤホヤだった檀臣幸さんと魏涼子さんが共演していたので、エンディングの「声の出演」クレジットでお二人の名前をわざと横に並べてヒューヒューしたりしたなあ。

玄田哲章さんとはシュワ作品以外にも、野沢那智さんとの共演が忘れられない『ヴァンパイア/最期の聖戦』など何度かご一緒させて頂きましたが、結局のところ最もインパクトのあった仕事は、ジャン=クロード・ヴァンダムの『ノック・オフ』の番宣ですね。
一度聞いたら忘れられない、あの「ジャンジャンジャジャンジャンクロード、バンバンババンバンババンダム」「ヴァンダムが香港で筋肉フィーバー!WOW!」という血管切れそうなナレーションは、何を隠そう玄田さんであります。

 

ランボー [DVD]

東京地区ローカルの番組と過去の番組の話ばかりしてしまったので、最後に全国の皆さんにご覧頂ける番組のおしらせを…少々フライングですが。

7月3日(火)のBSジャパン「火曜ロードショー☆」は、シルベスター・スタローンの大ヒットシリーズ第1弾『ランボー』をお送りします。ふきカエは観てのお楽しみ!(渡辺謙さんのバージョンもありましたね)


[作品画像はAmazon.co.jpより]

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