吹替えに対しての想い
中村 声の仕事とはいっても、やっぱり基本は芝居。舞台などをどんどんやっていくとプラスになると思うんです。いくら滑舌がよくても大きな声が出ても、裏打ちされた気持ちの中のエネルギーなり思いなりがあって、それを技術を持って形として表現するわけだから、あんまりテクニックだけに走らない方がいいと思う。テクニックだけではなく、いろんな引き出しを持ってマイクの前で演じる役者であってほしい。もちろん私もそうありたいと思っています。
野沢 まだスタジオでみなさんに圧倒されているので何も言える事はないのですけれど、父の話をさせて頂くと、どちらかというと”天才肌”と称されていた父ですが、実際にはものすごい努力家でした。寝る間も惜しんでご飯食べるのも忘れてリハーサルをして、台本を真っ黒にして取り組んでて。
中村 ほんとに真っ黒だったね。
野沢 せめてその父の姿勢に負けないようにやっていきたい、いや、やっていかなきゃと、改めて身を引き締めています。
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』吹替え版ならではのみどころ
中村 『ダイ・ハード』の世界観がたっぷり、そしてテンポと迫力と愛と、ぎゅっとつまった内容です。「4」ではスーパーヒーローだったジョン・マクレーンが、また「1」のような生身の人間に戻った感じがします。
野沢 中村さんは子供の頃の僕をご存知なんですけれどお会いするのはすごくお久しぶりで、もちろんお仕事させて頂くのは初めて。そして演出の中野さんとも初めてのお仕事だったんです。でもこのおふたりと現場でご一緒させて頂いたら、全然初めてじゃない感覚でした。こうスッと自然にひとつになれたような感じがしたんです。
中村 あの瞬間、本当に家族みたいな感じだったよね。
野沢 その空気感がきっとマイクを通して作品に注がれていると思うので、おもしろい映画になっているはずです。
中村 那智さんも天国で喜んでいただけるものと思っています。
日本語吹替え版をご覧頂くみなさまへ
中村 想いを込めた作品です、ぜひぜひ吹替え版を劇場で観て頂きたい。
野沢 今後も”日本語としておもしろい”吹替え版を作っていけるように益々精進して参ります。
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』日本語吹替え版は全国劇場ロードショー中!
ぜひ劇場でご覧下さい!
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』公式サイト http://www.foxmovies.jp/diehard-lastday/
『ダイ・ハード』シリーズ、そして今作のみどころを「吉田Pのおすすめふきカエル」でご紹介していますので、
こちらもぜひご一読ください。
インタビュー・リライト:水落幸子