ダークボのふきカエ偏愛録

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続・〈007連続放送〉やってます!

1月に始まったBSジャパン「シネマクラッシュ金曜名画座」の〈007連続放送〉、おかげさまで、これまでのところ大好評を頂いてます。いやマジで。
一方で、なぜ〈男はつらいよ〉みたいに毎週やらないんだ!といったお叱りもありますが、そこは大人の事情ってもんが・・・それに、『ダイヤモンドは永遠に』と『死ぬのは奴らだ』を2週続けて放送したら、ジェームズ・ボンドの声だった内海賢二さんが翌週には宿敵カナンガ、なんてことになりますぜ。

007/死ぬのは奴らだ(TV放送吹替初収録特別版) [DVD]ともあれ、ショーン・コネリー(&ジョージ・レーゼンビー)編は無事終了。4月10日(金)放送の『死ぬのは奴らだ』(から、いよいよロジャー・ムーア編がスタートします!
4月と言えば、ポール・マッカートニーが再び来日して「死ぬのは奴らだ」をプレイしてくれるはず。それに、俺にとって広川太一郎さんとの最後の仕事になった『スパイ・ゲーム』新録(2005年4月放送)からちょうど10年、そして内海賢二さんとの最後の仕事だった『ベン・ハー』追加収録(2013年4月放送)からまる2年ですよ。あ、滝口順平さんとの最後の仕事、『アンタッチャブル』新録は2003年4月放送だった・・・ああもう、『死ぬのは奴らだ』観ながら泣いちゃうな、俺。
前々回のこのコラムでふれた「BRUTUS」誌での吉田Pとの対談(というか駄話)は、主にギョーカイ関係者から予想以上の反響がありましたが、あの時話題にした『007/オクトパシー』(6月放送予定)の爆笑ガヤも、ようやくお送りできます(カットされませんように…)。捜査官X [DVD]

「007」以外の週には、クリント・イーストウッド(ふきカエはもちろん山田康雄さん)の『ダーティファイター』とか、マリリン・モンロー(もちろん向井真理子さん)の『お熱いのがお好き』など、古今東西の名画をお送りしますが、初の無料放送となるのは『捜査官X』(5月放送予定)。ドニー・イェンと金城武というアジアのトップスターが共演したアクションミステリー大作です。ふきカエはDVD版を使用する予定なので、ドニー師匠は大川透さん、金城さんはご本人…ではなく東地宏樹さんですね。

金城武さんと聞いてつい思い出すのは、昔テレビ東京で初放送した『君のいた永遠(とき)』という香港映画。金城さんとジジ・リョン、カレン・モクが共演したラブストーリーで、金城さんのふきカエは宮本充さんだったかな。
この放送の際、番宣スポットでナレーションをお願いしたのが、小杉十郎太さんでした。単にロマンチックな小杉ボイスをイメージしてのキャスティングでしたが、ナレ録り現場で小杉さんから、金城武さんとの因縁話を聞かされてビックリ。
何でも、ディズニーのアニメ映画『ターザン』の日本語ふきカエのオーディションで金城さんに敗れ、悔しい思いをしていたところ、「木曜洋画劇場」(俺が担当してなかった頃)の『ダウンタウン・シャドー』で、よりによって金城さんのふきカエをすることになり・・・今度はナレーションですか、と苦笑いされ、恐縮してしまったのを覚えています。

ターザン&ジェーン [DVD]

その後小杉さんは、続編『ターザン&ジェーン』で、金城さんに替わってターザンをふきカエることに。そして「007」のDVDでは、ジョージ・レーゼンビーとダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドをふきカエてます。
今回の〈007連続放送〉は極力テレビ版のふきカエを使用しているので、『女王陛下の007』も広川ボンドでしたが、小杉ボンドも捨て難い魅力ですから、ぜひDVD・ブルーレイでチェックして下さい。