- 2018.8.1
- コラム・キングダム
- 吉田Dのオススメふきカエル
『HEROES BACK IN ACTION!』
博士「“暑い”って言ったら罰金な!」
小林「な、なんですか藪から棒に」
博士「実はこのコラムのバックナンバーを見とったらな、去年の8月も一昨年の8月も最初の一言が“いやあ毎日暑いのぉ”で始まっとった」
小林「それ博士が言ってるんじゃないですか」
博士「なのでせめて今年は口にすまいと誓ったんじゃ。とは言っても最高気温40度て!何じゃそりゃ!風呂か!」
小林「皆さんも熱中症に気をつけてくださいねー」
『インクレディブル・ファミリー』
8月1日より全国ロードショー公開中
監督:ブラッド・バード
声の出演(日本語版):三浦友和 黒木瞳
配給:ディズニー
公式サイト:www.disney.co.jp/movie/incredible-family
かつてヒーローだったボブとその家族のもとに、復活をかけたミッションが舞い込む。だがミッションを任されたのはボブではなく妻のヘレンだった。留守を預かるボブは慣れない家事・育児に悪戦苦闘。一方、ミッション遂行中のヘレンは“ある事件”と遭遇する。そこには、全世界を恐怖に陥れる陰謀が!ヘレンの身にも危険が迫る。果たして、ボブたちヒーロー家族と世界の運命は!?
→話題のふきカエ:『インクレディブル・ファミリー』
博士「そんな暑い季節にこちらも“熱い”ヒーローが帰ってきたぞ!」
小林「わー。『Mr.インクレディブル』ってもはや懐かしいタイトルですよねー」
博士「前作の公開が2004年じゃったからの。実に14年ぶりの続編じゃ」
小林「でも続編って普通はせいぜい2~3年で公開しますよね。なんで14年も?」
博士「このクラスの大作、それもCGアニメとなると作るのにそりゃあ時間がかかるんじゃよ。企画から脚本開発までで3~4年なんてザラ」
小林「それだけ手間をかけて丁寧に作ったってことですね」
博士「前作はアメリカだけで2億3千万ドル、日本でも52億円を超える大ヒットで、アカデミー賞も2部門受賞してしまったからの。そりゃ続編のハードルも上がろうというもんじゃ」
小林「そこまでヒットした理由って何なんでしょうか」
博士「まずはピクサーのCGアニメが初めて“人間”を主役にした、ってところじゃな」
小林「それまでの主人公はオモチャや魚でしたからね」
博士「まあ人間っつっても並の人間じゃないスーパーヒーローじゃがの。でもその結果、アクション描写もリアルで過激なものになったんじゃ」
小林「『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』はハラハラドキドキするシーンはあっても、結局ファンタジーの世界だから、って安心して観ていられましたもんね」
博士「さよう。その点で『Mr.インクレディブル』のハードな描写は画期的だったんじゃ。悪役の最期なんて、あれホントに死んどるぞ」
小林「確かに衝撃的でした」
博士「監督のブラッド・バードはもともとピクサーやディズニー出身じゃなく、あちこちのアニメスタジオをクビになってきたという経緯があっての。ちょっと毛色が違ってリアル指向なんじゃよ」
小林「その後で実写の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』まで監督してますからね。基本的にアニメや実写に拘らず“アクション映画”が好きなんでしょうね」
博士「マイケル・ジアッキーノの音楽がまた、その辺のテイストを実に心得とったな」
小林「丸っきり60年代スパイ・アクション映画の劇伴でしたからね」
博士「管楽器主体のビッグ・バンドってところがまた最高じゃろ。アクション映画の音楽なんてラッパが鳴ってナンボじゃよ!」
小林「あのサントラは本当に名盤ですから皆様も是非」
博士「当然今回もその天才ジアッキーノがスコアを書いとるからの。今度はどんなご機嫌なナンバーを聴かせてくれるか楽しみじゃ」
小林「そういったスタッフに加え、声のキャストも続投ですよね」
博士「日本語版では三浦友和氏の頼れるパパ、黒木瞳様の優しいけどものっそ強いママも健在じゃ。そしてもちろん娘のヴァイオレットはわしの綾瀬はるか様が演じておられる」
小林「言うと思った」
博士「彼女もこの14年でいろいろあっての。会津で薩長軍相手に鉄砲撃ったり鎌倉で広瀬すずちゃんのお姉さんになったり特殊工作員の過去を隠して西島秀俊と結婚したり」
小林「大変ですね。それにしてもその年月を経てからまた女子高生役の声っていうのも…」
博士「キャラの声に歳は関係ないわい。それを言ったら○○役の○○さんなんてわしとタメだし○○役の○○様に至ってはとっくに還暦を」
小林「危ない危ない危ない」
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
8月3日より全国ロードショー
監督:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ サイモン・ペッグ
配給:東和ピクチャーズ
公式サイト:missionimpossible.jp
何者かにより複数のプルトニウムが奪われる事件が発生。世界の3つの都市が核の標的になってしまう。イーサン・ハントとIMFのチームは核爆発を未然に防ぐため、72時間という限られた時間と少ない手がかりをもとに、正体不明の敵を追う。しかしタイムリミットが迫る中、イーサンを疑うCIAは敏腕エージェントのウォーカーを送り込んできた。ハントはプルトニウムの行方を追いつつ、ウォーカーとの対決を余儀なくされる…
→話題のふきカエ:『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
小林「歳が関係ないと言ったらやっぱりこの人でしょう」
博士「また上手いこと繋げたの」
小林「伊達に足掛け7年も博士の助手やってませんから」
博士「キミが7年で『インクレディブル』が14年、そしてトム様に至ってはイーサン・ハントを演じてなんと22年じゃ」
小林「こんなに続くとは思いませんでしたよね」
博士「これより後に始まった他のシリーズものでさえ、そろそろ主役が世代交代し始めてるからのお。ここまで主役を張っとるなんてホントに頭が下がるわ」
小林「そういえば博士はトム様と同い年ですもんね」
博士「それに比べたらこっちなんてもうボロボロよ。こないだも人間ドックで肝機能の数値が高いって言われてさ、“いや最近そこまで酒飲んでないです”って言ったら“それでこの数値じゃ尚のこと危ないです”だって。参るよねえ」
小林「博士、キャラ忘れてます。あとそういうリアクションしづらい個人情報は要りませんから」
博士「わしゃ毎回このコラムでは捨て身なんじゃ」
小林「同じ捨て身でもトム様とえらいこと違いますね。あちらは今回もすごいアクションをスタントなしでこなしてますよ」
博士「この映画のためにパイロットの免許を取って自らヘリまで操縦しとるからな。わしなんか普通免許の試験に学科で二回落ちたぞ」
小林「だからそういう負の個人情報は要りませんてば」
博士「彼はこれまでも超高層ビルの窓やら離陸するエアバスのドアやらにへばりついとったが、今回はビルからビルへ飛び移るシーンで骨折までしとる」
小林「ジャッキー・チェンみたいですね」
博士「でもまあ骨を折るってことはわしと同じでカルシウムが足りんな。煮干し食いなさい」
小林「違うと思うなあ。ところで肝心の吹替え版の情報は」
博士「おお、忘れとった。トムの森川智之様はじめレギュラー声優陣はもちろん続投。久々に登場のジュリア役もちゃんと岡寛恵サマが担当しとる」
小林「やっぱりイーサン・ハントと言えば森川さんですよねえ。抜群の安定感」
博士「森川氏もちょっと下とはいえ同年代みたいなもんじゃ。こりゃわしも頑張らにゃいかんな」
小林「ヘリの免許でも取りますか?」
博士「まずは肝機能の改善じゃな。ナッツとか冷奴とか枝豆がいいらしいわ」
小林「酒のつまみばっかじゃないですか」