- 2017.4.4
- インタビュー・キングダム
CS映画専門チャンネル・ムービープラスで、「もっと吹替えで映画を観たい!」という視聴者の要望に応え、特定の声優をフィーチャーする「吹替王国」第9弾!
今回は、トム・ハンクスやビル・マーレイの吹替えでお馴染み、アニメなどでも活躍している江原正士さんが登場します!トム・ハンクス主演の『グリーンマイル』、ビル・マーレイ主演の『ヴィンセントが教えてくれたこと』、ヴィン・ディーゼル出演の『トリプルX』のバラエティに富んだ3作品を放送。
その放送に先立ち、ふきカエルでは江原正士さんにインタビューを行いました!
後編では、江原さんが演じようと思ったきっかけや視聴者、声優を目指す方へのメッセージをお話しいただきました!
前編はこちら
——今までご自身の思った通りに100%できた、と思ったことはありますか?
思ったとしてもねぇ(笑)。NGを出したことも覚えているから、しばらくして(自分の吹替えを)観ると「んー・・・」って沈没するときがあります。「あれ、あの場面はもっと気持ち出して相手に訴えたんだけど・・・薄かったなぁ・・・」って思って、「間違いで違うテイクになったのかな」なんて(笑)。それはジョークですけど。だから、不思議なものですね。その反面、まったく録音時のことを忘れていて駄目だったかなって印象で観たら「あれ?意外と(作品を)壊していないな、オッケーだったかな」と思うときもありますね。結構時間が経ってからですが、面白いですよね。
舞台でもよくあることですね。舞台から帰ってきて「今日は俺、最高だったでしょ」って言うと演出家さんが「お前、今日は最低だよ」なんてことがあるし、面白いんですよ。役者は自分で満足したときは大体駄目です(笑)。「俺、今日はいい声で喋った」なんて言ったら最悪ですよね(笑)。もう必死こいたときは「お前、今日のセリフ、キタよ」とかね。本人はわからないですよ。必死にやってただけですからね。思いっきり熱演して汗かいて気持ちいいってときは大体「お前一人だけ気持ちよくなってんじゃないよ」ってね、本当に難しいですよ(笑)。だから邪念を持たずにまっすぐやることが大切なようで舞台も吹き替えも同じかも・・・。昔、福田恆存先生(※評論家、翻訳家、劇作家、演出家)は「醒めて踊れ」なんておっしゃっていましたけどね。あまり冷めすぎてもいけないですけれど、自分の中に第三者がいて怒ったり泣いたり笑ったりを客観的にコントロールするんだ、なんてカッコいいことですけど、確かにそのとおりだと思います。舞台では熱く「うわああ」なんて叫びながらジャンプしても演技していても、一方で「まずいな、これ以上行ったら舞台から落ちるな」なんて思いながらやってますからね。
——江原さんが吹替えを始めたきっかけは?
劇団時代ですね。劇団四季時代に『若草物語』をやりまして、主演の姉妹の隣にいた内気な少年のローリーをやりました。アップの多い作品で口が良く見えて素人の僕でも合わせられました。セリフも短いですし。劇団昴に入ってからは本当に一週間、朝から晩までずっとスタジオに入っていました。長尺の作品が多かったので色々な役をやらせていただきました。残虐非道な殺し屋から神父に隣のおじいちゃん役まで。おじいちゃん役は特に多くて「俺はこんなに若いのになんでこんなにじいさんばっかりやるんだ」って(笑)。一本の作品で6役くらいおじいちゃんやったことがあるんですよ。スタジオには他にもいっぱいおじいちゃん(の声優さん)がいるのに!って(笑)。それでもがんばっていると演出家さんが「江原くん、最初のおじいさんと同じじゃないか」って(笑)。他に手がないのに!(笑)
その当時、本人としてはいじめかな?なんて思っていたんですけど、おかげさまで鍛えられましたね。(演技の)引き出しはずいぶん作っていただきました、本当にね。根が結構真面目なんで悔しいと思うと必死に取り組むんです。もう声質を上げたり下げたり、喋り方をちょっと変えたりね、色んな手練手管でやるんですけど、当時はまだ若いですからそんなにテクニックがないですからね、もう一人で泣いちゃうんですよね(笑)。でもそういう場を与えていただいたことは幸せなことです。本当に嬉しい。もう当時にお世話になった方には感謝ですね。特に音響監督でもあった松川陸さんですね、本当に鍛えていただいたなぁ。血反吐を吐くくらいに色々な役をやらされましたね。今回放送される『トリプルX』の演出は松川さん?だったと思いますが。ヴィン・ディーゼルのようなマッチョマンは「もっともっと迫力無いと」とか「なんか細いな線が」とか言われたりね、だから一生懸命作っていく中で多少引き出しが出てきたのかもしれませんね。でも、本人が根っから楽しんじゃうほうなので、苦しいと思いながらも楽しんだのは事実です(笑)。
——その当時は舞台にも立たれていたと思いますが、吹替えと役者ではどちらが自分の中で大きかったのでしょうか?
僕の中ではコレは一緒なんですよね。映像と舞台の真ん中が吹替えみたいなものなので、すごく自分としては一緒に思えます。
結構深いんですよね、この吹替えの世界は。例えばオリジナルの役者さんが「コイツ失敗しているな」と思うところがあっても、それを吹替えで直せるんですよね。セリフで直せるんですよ。ちょっとココをもうちょっと立てたほうがいいんじゃない?って強めに出したり、色々な弄りを入れていくことできるので、B級作品をA級に直したり、いやA級は無理でもC級作品をB級作品へと持っていくことが、吹替えの力によってできます!
できるって言い切りはちょっと不遜ですけども、そういうことを目指して僕は深夜映画だったりを、随分と演じてきました。未公開のB級作品のビデオ向けの吹替えもやりました。
あの野沢那智さんが生前におっしゃっていたことがありました。「江原、俺はな、今B級作品がやりたいんだ」と。大御所の先輩だから小さい作品はやらせられませんけどね。それでも野沢さんは「俺は、絶対面白くして見せる」なんてね、すごいパワーを感じましたよ。一緒にやったら大変なことになっていたかもしれませんけど「そうですね!」って言ってました(笑)。大御所となった先輩でもそのような気概を持って、吹替えを僕らの力で魅せるぞっていうことをおっしゃっていたのは心に残っていますね。
——演じようと思ったきっかけはなんですか?
役者になりたくてなったわけではないんですね。流れです(笑)。僕はチャップリンが大好きでしてね。青年期って大体映画かバンドが好きじゃないですか。僕も漏れずにそうなんですよ。それで若いときに、チャップリンてすごいなと思いましてね、ヒトラーと同い年で『独裁者』なんて映画作ったりしてね。自分で映画作っちゃうんですよ?それに憧れて、だんだんとそれを目指して行きました。
そんな時、ある映画監督の講義がありまして、『商船テナシチー』という作品で女の子が初めてソーダ水を見て触れるというシーンがあって、そのシーンを講義に来ていた女優を目指している若い女の子に演技をさせていたんです。それを見ていた監督が「違うだろ!初めて見るソーダ水だ!そんなものを飲んだこともない田舎モノなんだぞ!」と叱るわけです。それから「そんなセリフは言わないだろ!」と、監督本人は結構いいお歳の方だったんですが、その女の子のセリフを言い出したんですよ。そうしたらおじいちゃんなのにね、その監督のセリフの方がね、弾けるような揺らめきが見えたというか、その時「表現ってなんだろう、映画監督って芝居ができるんだ!」と思って、コレは芝居勉強しなきゃ駄目だと思ったのが、もしかしたら“失敗した”きっかけかもしれませんね(笑)。もう見事でしたよね。
それから色々な表現というものに触れましてね、洋舞(ダンス)も含め日舞も含め、歌も、ベルカントのカンツォーネも含め、ジャズや色々なライブを見に行ったりしました。一番カルチャーショックを受けたのが、地唄舞(上方舞)っていうのがあるんですよ。これに比べると日舞のレッスンは派手なですが、地唄舞はとても静かな舞なんです。その先生のレッスンを受けことがあるんですよ。そしたら浴衣を着たおばさんが入ってきたんです、当時はまだ授業はレコードだったんですよね。「じゃあみんないいわね」って言ってレコードかけて、普通のおばさんですよ?本当に。それが立ちあがった瞬間にもう別人なんですよ。僕らの前でね、スッと手が舞いだしたんですよ。先生の目は遠くを見ていて自分の世界に入ってる、これがすごかった、もう美人に見える!スッと舞って、パッて終わって「はい、いいわね」って普通のオバさん。このギャップにねぇ、青年はもうビックリして。この先生の芸事といい、あの監督といい何なんだこの世界はとね、無いものを目の前に作り上げるという世界。それにまた第二次ショックを受けちゃいまして、それで今度はベルカントのカンツォーネの先生の講義を受けてみたんです、するとおじさんが入ってきて、ピアノをビーンってやってね、いきなり歌い出したんです、すごい音量で。そして歌い終わって、音程を確かめるためにピーンって弾いたら半音ずれてたんです、でも先生は「おかしいなぁ」とは言わない。「♪いぃぃやぁぁぁぁぁぁぁ」って照れ隠しに歌う、吠えるわけですよね。もう耳がうるさいうるさい、このとんでもない世界はなんだと思って。アーティストって何なんだろうと思いましてね。「あ、これは常温でやる世界じゃないんだな」って僕は思いました。同時に表現というのはそんな生易しいものではないということを感じましたね。
海外作品からも影響を受けましたね。例えば日本のドラマは大雑把にいうと、日常を切り取って会話を紡いでドラマ感を出しますよね。でもそれって結構小さな世界しか表現できないんですよね。でも西洋の場合は違うんですよ、表現の広さが。中国映画とかヨーロッパ映画だと世界観が違ってくるじゃないですか。僕らの感性じゃそこまで表現できないんですよね。アップしかできないところが彼らは全身でできるんですよね。舞台もそうですよね。そのレンジの広さの違いは何かな、って思ったとき、自動車に例えればエンジンの排気量の違いとか気筒数の違いかなとか考えてしまうけど、まずは自分自身の表現力をデカクしないといけないんだなと思いましたね。
そんな矢先に仲代達矢さんが出演する舞台を観に行きました。皆さんの中にもご覧になったことがある方がいるかもしれませんが、カルチャーショックを受けますよね。最初、外国人が出てきたかと思いました。量感も違うあの目!それで僕はしばらく仲代達矢さんを追いかけていたのですが、『リチャード三世』を観に行ったらね、学生の観覧日にあたってしまい、もううるさいんですよ、ぎゃーぎゃー騒がしくて。でもベルが鳴ったと同時に仲代さんが出てきて、舞台の前まで来て子供たちを睨むかように、最初の長台詞を始めるんですが、その迫力がもう凄かった。その後はサーッと会場が静まり返りました。そのとき僕は、役者の力をまざまざと見せつけられました。騒がしいのが収まった瞬間に。仲代さんがすぅっと舞台の真ん中まで戻っていって「この俺の」って静かに芝居が始まったんですよね。もう感動しました!表現に対してはそんな風にだんだんと潜り込んできて、いつの間にか心が舞台に向いて劇団に入ってしまっていたんです。
そして劇団の延長上の仕事で、吹替えの世界に入ってコレは面白い仕事だ、吹替えはいい仕事だなと思って、ここまでやって参りました。
——吹替えの第一線でずっと活躍されてきたわけですけども、昔と今の吹替え仕事の違いはありますか?
まず一番大きいのはテクノロジーですね。僕らの時代はテープです。それだと編集がいちいち大変なんです。6ミリテープで録って同期させることをしていましたが、今はPro Toolsというソフトウェアを使うと、完全同期もできて、音の波形も見える形で編集していますね。そうすると、僕らの仕事が波形として見えてくる。波形なのでズレていると、そのズレが目で見えてしまう。芝居とは違う部分で、その波形に役者が合わせることを求められちゃう場合があるようなので、そういった部分が難しくなっているところかなと。
加えて、テクノロジーの進歩によって、口の動きを合わせるということが前以上に求められるような時代になったというのは事実です。僕らの大先輩の頃は、ちっちゃいテレビで、14インチくらいですかね。大きくても28型で4:3ですよね。だから多少口の動きと吹替えがずれていてもわからないんですよ。でも今は大型TVで40インチとか50インチとかの大画面ですから、より口の動きのズレが目立ってしまう。だからまずその部分を重要視することが増えてきて、芝居ではない難しさも増えたと思います。
——確かにブラウン管時代のテレビは小さかった
大きな違いだと思います。芝居の先輩たちがライブで演じながら、お互いの芝居を見ながら吹替えをしていた流れ、それを心地よく観ていたわけですよね。それが今は違うんですよね。デジタルとなった。そこをも乗り越えていく僕らの仕事が今は要求されているのだと思います。
この間も『インフェルノ』の吹替え版を劇場で公開していただくことになって、これは(僕らの仕事を観てもらう)チャンスだと、これをコケさせるわけにはいかないと、気を使いましたね。是非、機会があったら観てください。音響も録音も、技術の部分も素晴らしかったですね。本当にすごく良く仕上がっていました。
——技術面も進歩した中で、洋画の吹替えにおいてはここだけは大切にしたいことはなんですか?
芝居心です。やはり音が合っているって事よりも、お芝居というか作品に即した内容を伝えるって事が一番大事じゃないかなと。まあ優等生の答えになってしまいますが、それを失ったらやっぱりダメですよね。あるいはオリジナル版が劣っているならこっちで底上げしてやろうという、これしかないなと、それが吹替え洋画を盛り上げるパワーだと僕は思っています。
——B級作品を傑作にするという吹替えの面白さもありますけど、逆にオリジナルのニュアンスやユーモアが英語から日本語にすることで100%再現できない場合はどのようにしていますか?
それには色々な方法があって、人によっても方法が違うと思います。演出家やプロデューサーによっても違うんですけど、色々な選択肢があって、これだというものがありません。ただ、やっぱり面白いなと感じるニュアンスを絶対失ってはいけないですし、それに近いニュアンスをつけられるセリフを構築して、あとは芝居の力ですよね。与えられたセリフの中でやるしかないのですが、比較的遊べるところのニュアンスの部分は、僕らからアドリブを提案することはできますね。「どうですかこれ?こっちの方が面白くないですか?」って3つくらい案を出して全部却下って事もありますけれどね(笑)。「江原さん、元のままでいいよ」って僕はよく言われるんですけどね(笑)、でもあくなき挑戦を続けているのですが、そうするとたまに「良いよ、好きなのでやれば」と言われることがあります。そうなると戦いというよりはもう現場での楽しみでね、甘えてやってます。
——今ではそこまでする若い吹替え声優の方は少ないのかなと思います
若い頃に僕がアドリブをやったときにある演出家さんにこう言われたんです。「江原君、十年早いよ」って、バシーンと(笑)。
言われても僕はやり続けました。そのために色々と辛い目にも遭いましたけれども、不思議なもんで10年以上続けると、そう言っていた演出家さんも何も言わずに自由にやらせてくれる時もありました。ですからやり続けることが大事ですね。一歩踏み出す勇気がね。
僕は若手と一緒にやるときは、「みんな、アイディア出して」って、自分のセリフいじってもらう時がありますよ。世代がちょっと違いますのでね、「君さ、この言葉、今は生きてる?」って僕がアドリブで言うと「知りません」と却下されます(笑)。自分があまりピンとこないセリフを「このセリフって面白いのかな?」って聞いて「はい」ってキッパリ言われると「そうか、これ面白いのか・・・」って萎んでみたり。反対に、自分が提案したセリフを「それ面白いと思います」って2~3人から言われると、大喜びでディレクターさんに提案してOKもらったりしています。だから「みんなもどんどんアイディア出していいよ」って言うんだけど、なかなか出してくれないんですよ(笑)。アドリブおじさんとして結構苦労するけども、やっぱり楽しくやろうといつも思ってます。そこには想像力が無いといけないですね。楽しい現場にしたいなと僕は思うんでね、僕はそうして色々な目に遭いながらもガンバっています。
基本的には作品に良かれと思ってやっていることですよ!僕は本当に口を酸っぱくして何度も言いますが、演出家がヤルなと言われたことはやったことないですから。最初の伝説が一人歩きしちゃっていますが、いい加減なアドリブを入れることはないですからね!
——どのような映画がお好きですか?
普段触れないものを観たいので、ヨーロッパ系、特にドイツ系やロシア系とか、そういう作品があったりすると、ちょっと覗いてみたいと思います。映画の規模がすごいな、とかね思ったりしますね。
——映画を観る時は純粋に楽しみますか?吹替えをする前提でご覧になりますか?
吹替えはどんな作品でも全部やってみたいですね(笑)。それはそれとして、淀川長治先生(※映画解説者・評論家)もおっしゃったように、映画は異文化と触れられる良い窓口なので。「へぇー中国ってこうなんだぁ、イメージ違うよなぁ」とか「でけーなーやっぱりユーラシアだ!」という感じでね。つい最近観た映画もニコラス・ケイジが主演の『ザ・レジェンド』という作品で、原題名は「Outcast」といって追放された人みたいな話で、中国とトルコ圏の話なんですけど、やっぱりスケールは違いますよね。ラクダの隊商が歩いていったり砂漠が出たりで。そのスケール感がまったく違うんでね、僕は以前に「漢詩をよむ」という番組をしていたことがあって平凡社から本も出ているのですが、その時に李白と杜甫を勉強しましたが、やっぱりスケール感が違うんですよ。ユーラシアですからね。僕らの日本には日本の良さがありますが、スケール感を知るにはあちらの映画を観ることがいいですね。陸続きの国での宗教であるとか人種の問題であるとか、やっぱり僕らとは全然違う世界を見せてくれたりするので非常に興味がありますね。
—— 「吹替王国」を楽しみにしている視聴者へのメッセージ
ムービープラスをご覧の皆様、本当にありがとうございます。確かに字幕で映画を観るのも面白いです。でもそれが僕らのわかる言語―日本語で観るとより作品を身近に感じることができると思います。原語で聞いている方、英語やフランス語が堪能な方は別としても、実は字幕ではセリフ全部を表現し切れていないので、日本語吹替え版で観て「えっ、そうだったのか」という発見もたくさんありますから、字幕で観ている方も一度は日本語吹替え版を観ていただき、自分たちの言語で他国の人が喋っている日本語吹替え版の面白さ、痛烈さ、愉快さ等々を体感していただけたらと思います。そして、日本に生まれてよかったなーって事を実感していただけたら最高です。
—— この「ふきカエル大作戦!!」は声優を目指す方にも多くご覧いただいています。そういう方たちへ、アドバイスをお願いします
色々な表現―音楽でも、絵画でも、何でもいいです。表現であれば小説でもいいです。そういうものに対して興味を持って、色々なものに触れていただきたいです。もちろん食べることも大事ですし、音楽はもちろん、ライブに通うのもいいですし、美術館に通うのもいいです。それで好き嫌いは別に、とりあえず観て、読んで、感じて、それからだんだん自分の世界を作って入っていくといいと思います。
—— 最後に、江原さんにとって、吹替え声優とはどういうものですか?
チャレンジャー。冒険者。異国の文化に触れ、異国の役者の上手さも見られる。それに対して挑戦ができる。「こんな表現があるんだ」など、様々な発見のある日々が送れる役者修行、ですか。
[プロフィール]
江原正士(えばら まさし)
5月4日生まれ。神奈川県出身。
声優・俳優・ナレーターとして活躍。
トム・ハンクスを始め、ウィル・スミス、ウェズリー・スナイプス、エディ・マーフィ、ビル・マーレイ、ロビン・ウィリアムズなどを持ち役としている。
多彩な演技の幅を持ち、洋画のみならず、アニメーション・ゲーム、TVのナレーション等でも活躍。シリアスな役柄からコメディまで、どんなジャンルでも幅広くこなす。
ふきカエル“凄ワザ”プロジェクト第2弾『危険戦隊デンジャー5 ~我らの敵は総統閣下~』では、43役を担当した。
※この特集の放送は終了しました
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「吹替王国 #9 声優:江原正士」