ダークボのふきカエ偏愛録

#57 令和最初のほっこり。

令和2年、最初の更新。今年もよろしくお願いします。

昨年の今ごろ何を書いたかと思って振り返ってみると、「平成最後のテレビふきカエ」こと『ウォンテッド』のおしらせでした。
じゃあ今度は令和最初のテレビふきカエだ!と行きたいとこだけど、先を越されました。いやー驚いたな、地上波・日テレさんの金曜ロード『ホーム・アローン3』。制作は吉田PのG社でしたね。

ダークボのふきカエ偏愛録

たぶん『ジュラシック・ワールド』以来2年ぶりの新録が、なぜホームアローン? しかも3? …と首を傾げた人も多いでしょうが、俺には何となくわかります(取材したわけじゃないので真相は不明ですが)。
視聴者には面白くもないオトナの事情はさておき、二代目残され坊や・アレックスのふきカエを天才・寺田心君で、なんていかにも日テレさんらしくていいじゃないですか。しかもオウムの声は先代・ケビン、そして旧ふきカエ版のアレックス、矢島晶子さんだ! ニクいねー。

金曜ロードを見逃した人にもぜひ観てほしいけど、機会があるかどうか…。
というのも『ホーム・アローン』シリーズの権利元・20世紀フォックスは、ご存知の通りディズニーの傘下になって、ディズニーさんはふきカエのオフィシャル一本化を進めてますからね。今後は地上波で放送されても、ふきカエはソフト版になるかも。
ディズニーさんと言えば、数年前にBSジャパン(現BSテレ東)で『クール・ランニング』を放送した際、日テレ版のふきカエをリクエストしたんですが、(音源はあるのに)ソフト版しか使わせてもらえませんでした。
同じく『アルマゲドン』を3時間枠で放送した時は、フジテレビ版(ブルース・ウィリス=村野武範さん)の音源が消失しており(!)、日テレ版(内田直哉さん)も2時間枠用にカットされた音源しか残ってなかった(!)ので、じゃあ作ってやるか、と気炎を上げたものの、新録は許諾されず、やむを得ずソフト版(諸角憲一さん)でのオンエアになりました。
世界中で愛されているディズニー作品だけに、あらゆる言語のバージョンを責任を持ってコントロールするという大方針なのでしょうが(まあテレビふきカエはいろいろ罪深いいじりもやらかしますからね)、せめて過去に流通していた音源は大事にしてほしいものです。近々「20世紀フォックス」という社名自体が消滅するらしいし、『ダイ・ハード』や『コマンドー』とかのテレビふきカエもどうなることやら。
(配給会社の方々の名誉のために言っておくと、少なくとも日本側の担当の皆さんは、局からのリクエストに応えようと頑張って掛け合ってくれるんですよ。ダメになるのはあくまで本国の意向で)

とにかく作らせてもらえる限り、作っていくしかありませんな。
というわけで「令和最初のテレビふきカエ」のプレッシャーからは解放されたので、まずは軽いのから始めますね。

わがBSテレ東は、毎年2・22(ニャンニャンニャン)の「猫の日」、当日と同週にネコまみれの特別企画編成を行ってます。ちなみに去年まではにわかに社名変更して「BSニャパン」だったんですが、今年は「BSキャッ東」(ビーエスキャット。ちょい苦しい)。
昨年はBSニャパンで映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』を放送(ふきカエはDVD版)。さーて、今年のBSキャッ東は…
2月22日(土)午後4時から、映画猫が教えてくれたことを、新録ふきカエで放送します!

ダークボのふきカエ偏愛録

人間と猫たちが寄り添うように生活している街、トルコ・イスタンブールの情景を活写した、珠玉のドキュメンタリー。これがもう美しくて、めんこくて。観たらイスタンブールに行きたくなること、猫たちを撫でたくなること間違いなし!
俺にとっては、「木曜洋画」でチャレンジした『ボウリング・フォー・コロンバイン』以来のドキュメンタリーふきカエです。これを書いている時点では制作準備中で、ボイスキャストもまだ決まってないのでおしらせできませんが、「とにかく猫好きを集めて!」とオーダーしてます。ディレクターは、無類の猫好きだという向山宏志さん。果たしてどんな現場になることやら。
DVDは発売されてますが字幕のみです。今回が無料テレビ初放送、お見逃しなく!

ダークボのふきカエ偏愛録

なお、ふきカエとは関係ありませんが、「BSキャッ東」では映画をもう1本。
2月19日(水)夜7時25分からの「シネマクラッシュ」にて、黒澤明監督の遺作『まあだだよ』を放送します。
猫を愛した文豪・内田百閒先生と、その門下生たちの心温まる交流の物語。ほっこりしてください。

 

[作品画像はAmazon.co.jpより]
※Amazonのページで紹介しているDVD・ブルーレイ等のソフトは、日本語吹替え音声を収録していなかったり、このページで紹介しているものとは異なるバージョンの日本語吹替え音声を収録している場合や既に廃盤となっている場合もありますので、ご購入等の際はご注意ください。