- 2017.6.1
- コラム・キングダム
- ダークボの吹替え偏愛録
ありがとう、ロジャー・ムーア
締め切りを過ぎても一向に筆が進まず、俺のふきカエ人生もそろそろ終わりかな…と思ってたところに衝撃の訃報が! ロジャー・ムーア逝去。
あまりにもショックで何も手につかない…でもこれで原稿が書ける!
3代目ジェームズ・ボンドとは言え、実はショーン・コネリーより年上で歴代最年長だから、順番としてはこうなるのでしょう。でも2017年5月現在、ボンドガールもオナー・ブラックマン(ロジャー・ムーアより年上!)に至るまでほとんど(ロッテ・レーニャは別として)ご健在だというのに、残念すぎます。
何しろ俺のようなボンクラ世代にとっては、ロジャー・ムーアこそボンドでしたから。
小学生の俺を親父が『007/私を愛したスパイ』に連れてってくれなければ今の俺はなかったし、その後テレビで繰り返し観た広川太一郎さんのムーア=ボンドの記憶がなかったら、(ムーアじゃないけど)『スパイ・ゲーム』のレッドフォードを広川さんで新録しようなどとは考えなかっただろうし。
その親父も、広川さんも、もうこの世にはいません。今夜は故人を偲んで、やはり親父と映画館で観た『キャノンボール』を、広川さんのふきカエで観ようかな。ロジャー・ムーアとマイケル・ホイを演じ分ける広川さんが最高なんだもん…違う違う、今回はムーア追悼だってば。
※『スパイ・ゲーム』の広川太一郎さんについては、2011年9月の「シネ通! ダークボの偏愛コラム」にてどうぞ
さて、今のところロジャー・ムーアの007を最後にテレビで放送した番組は、BSジャパンの「シネマクラッシュ」であります(現在は、Amazonプライム独占ですから。昨年までお送りしていた007連続放送は、それまでの期間に突っ込んだ企画でした)。
その「シネマクラッシュ」では、ショーン・コネリーと同い年にしてバリバリ現役(先日はカンヌ映画祭に現れましたね)の生ける伝説、クリント・イーストウッドの連続放送〈イーストウッド無双!〉を継続中。7~8月は、御大が俳優として、監督として油が乗りまくってた1990年前後の作品が登場します。
鬼軍曹イーストウッドがチャラ坊たちに男気を注入する『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』。
中国系の相棒、恐怖のラジコンカーとの高低差が楽しいシリーズ最終作『ダーティハリー5』。
御大が駆け出しの頃に交流があったというエルヴィス・プレスリーに捧げた『ピンク・キャデラック』。
イーストウッドを通してジョン・ヒューストンを見るという刺激的な企画『ホワイトハンター ブラックハート』。
そして、ハリー・キャラハンの老境を描いたような痛快作『ルーキー』。
もちろん、イーストウッドのふきカエはすべて山田康雄さんです。
まるで名画座に通うような楽しさをお届けするわがプログラム。
この合間にオンエアする予定の『刑事ジョン・ブック/目撃者』、『M:I-2』もお見逃しなく。
〈後日追記〉
7月の「シネマクラッシュ」で、さらに超強力作品の放送が決定!
諸事情あって、タイトルはまだ明かせません。続報をお楽しみに!
[作品画像はAmazon.co.jpより]
※Amazonのページで紹介しているビデオテープ・DVD・ブルーレイ等のソフトは、日本語吹替え音声を収録していなかったり、このページで紹介しているものとは異なるバージョンの日本語吹替え音声を収録している場合や既に廃盤となっている場合もありますので、ご購入等の際はご注意ください。